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おもち

 おもちは、父の好きな食べものの一つでして、もう正月なんかには、お雑煮に平気で四つくらい入れるような人です。将来は、もちを喉につまらせて死ぬのが夢らしいです。僕は、磯辺焼きなんかは結構好きなのですが、お雑煮のおもちは一つ食べれば十分という感じです。もち自体あまり味のあるものではありませんから、四つも食べるとだんだん喉がつまってきてオエッってなってしまうからです。

 

 実家にはホームベーカリーなんかがありまして、年末になると、ゴゥンゴゥンと音を立ててもちをついてくれるのですが、それを妹と二人でこねて形にするのが、まあ風物詩でした。できたての熱いもちを片栗粉のついたまま、つまみ食いするのが結構好きでした。

 

 実家とは絶縁状態が続いており、もはや年末年始のもちも、記憶から歴史へと変わろうとしているのですが、何年か前に、お正月にみず。さん*1 のおうちでオフ会をやっていまして、そこでお雑煮を食べたときに、ふと"歴史"が僕の脳裏をかすめました。実家のお雑煮はすまし*2 だったのですが、みず。さんの家で食べたお雑煮もすましだったからです。「あー、もう実家に帰ることはなくなったけど、こんなふうにみんなで集まって"オフ会"で"正月"するのは、なんだか新鮮だなあ」と、複雑な気分になったのを覚えています。

 

 流石に一人暮らしになって、お雑煮は作りませんし、なかなかおもちを食べる機会も減りましたが(というか一人でもちってなんだか侘びしそう)、それゆえにそういう場でおもちを食べると、なんだか感傷的な気分に浸ってしまいます。来年はどこかで杵と臼をレンタルしてきてもちつき大会オフを企画してくれる人が現れてくれるんじゃないでしょうか(適当)。

*1:着ぐるみ界隈の人で、家が関東でも有数のオフ会場として知られる。

*2:大阪はもともと白味噌が優勢で、実は当初うちも白味噌だった。しかし、すましのほうが家族の口に合うということで変わった。関東はすましが優勢。