懐古

 しばしば懐古に浸ることがあります。インターネット上で手っ取り早く懐古に浸りたいなら、往年の名作 Flash を見ることです。

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 はい! 消えた!! これであなたの今日の時間、1 時間は消えたよ!!

 Flash 黄金時代がなかったら、初音ミクさんはネギを振ることもなかったんだぞ!

 

 まあ、出るわ出るわ、懐かしの Flash の数々。Flash が世を席巻していたのは今から十年ほど前でしょうか。当時、うちはようやく自宅にインターネットが開通したかという時代で、それはもう狂ったかのようにフラッシュ倉庫を検索しまくっては、有象無象の Flash を夜な夜な見ていました。

 

 十年くらい前のインターネットってのは、今みたいに SNS もない、アフィリエイトブログもバイラルメディアもない、小汚い裏通りみたいな場所でした。Flash も、下手くそなコラージュのような切って貼りのものが大半でした。だいたいがナンセンスか皮肉なもの。それゆえに、森野あるじさんの YUKINO だとか、み~なさんの Nightmare City だとか、未乃タイキさんの終わらない鎮魂歌を歌おうみたいな、感動モノあるいはよく動く Flash なんかを見たときの衝撃もひとしおでした。

 

 今は秒速でニコ動で高品質な動画が上がりますからね。「プロの犯行」だなんて軽々しくもタグを付けちゃいますけど、いやはや我々の目も肥えてしまいました。もちろん作品の品質は今のほうが高いですし、きっと万人受けもするんでしょうけど、それでもかつての Flash 黄金時代には、ドブネズミの這い回る裏通りで、まだ使える珍妙なガラクタやひっそりと可憐に咲く一輪の花を見つけたときの感動がありました。「あのときはよかったなあ」だなんて思ってもみたくなるのです。もっとも、ニコ動も「β時代の英雄」だなんて懐古専用タグもありますけどね。そうかーニコ動自体も歴史長いもんな。「おっくせんまん おっくせんまん」だとか「愛してるううううううう」だとか「きしめええええええええん」とかいう弾幕を新しい動画で見かけたときの「お前ら……いたんだ……」という安堵感。

 

 そういや、先日 maimai やった cranky の num1000 が入っていて、めちゃビビった。あとチュウニズムに All I want も入っているよねえ。