レトロ

 レトロといえば、懐古趣味のことです。

 門司港レトロは、北九州にある観光地域で、海が直ぐ側にあるロケーションが素敵な場所です。何があるというわけでもありませんが、外国貿易で栄えた建築物を大正レトロ調に整備した場所で、町並みが美しく、なんとなく歩くだけでもちょっとうきうきするようなところで、グリーティングもめっちゃできます(←重要)。5,6人の女子中学生に囲まれて「可愛い」って言われたこともありました。

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 大学院時代の研究室にあったレトロなものといえば、有機溶媒の還流装置です。これは、どうも准教授の先々代あたりから使われているらしく、一説には 50 年を超えるシロモノだとか。もはや故障しても誰も直せない(構造は単純なので直そうと思えば直せるらしいが)ので、アンティークと化しています。というか研究室にあるものは、基本的にみんなアンティークなものばかりで、最新の設備はほとんどありませんでした。

 

 じゃあ企業に入ると、そんなアンティークから解放されるのかというと、そんなことはなく、むしろうちの会社は研究室時代以上にアンティークな趣味を嗜んでいらっしゃいました。研究室ではデジタルで出力していたデータも、なんと会社ではアナログ出力。測定されたデータは紙に書きだされべろべろと吐き出し続けてくれます。ありとあらゆる設備、構造物が古く、えらいところに入ってしまったなあ、という感想です。レトロと言えば聞こえはいいですが、ただ単に設備投資を渋っているだけですね。

 

 ちなみに僕は、黒電話を実家時代に使っていました。ダイヤルがボタンじゃなくて、「ジーコジーコ」って回すやつですからね。小学生あたりまでは普通に使っていたのを覚えています。あれ受話器めちゃくちゃ重かったですよね。そういや、電話マーク「☎」って、黒電話か。なんか「保存」のフロッピーディスクアイコンみたいですね。